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リラクゼーションのお客さんで、施術するのが「大変」な方もいらっしゃいます。

なかでも術者泣かせなのは、「肩、背中、腰」がガチガチで、とても指がはいらないお客さんです。

そういう方にかぎって「強く圧して欲しい」とおっしゃるものです。

このようにガチガチな方に力で対抗しようとすれば、術者の指や身体がまいってしまいます。

 

経絡指圧では、ガチガチな部位に力で対抗することはありません。

具体的には、「弱っているスジ」の「弱っている(指がはいる)部位」をゆっくり圧していきます。

これを丁寧に行なっていくうちに、指がはいる部位(スジ)が増えていきます。

ガチガチだった部位に指がはいる頃には、お客さんも変化を感じているはずです。

 

力で対抗したときは「ほぐせなかった」お客さんも、経絡指圧が上達してくると「ほぐせる」ようになります。

ガチガチな身体で来店したお客さんを、やわらかく「ほぐす」ことが出来るようになると、リラクゼーションが(術者にとって)更に楽しくなりますよ。

経絡指圧をリラクゼーションに取り入れる利点として、以下のことが挙げられます。

 

(1)「気持ち良い」施術ができる。

(2)「受け手の負担の少ない」施術ができる。

(3)「コリを効率的にとる」施術ができる。

(4)「リラックスさせれる」施術ができる。

(5)「効果の持続性のある」施術ができる。

(6)「もみかえしの少ない」施術ができる。

(7)「経絡を整えることで、思わぬ不調の改善にも寄与できる」施術ができる。

 

このように良いことばかりなのですが、経絡指圧は難しいイメージがあるので取り入れている術者はあまりいないのが現状です。

本格的な経絡指圧をマスターするのは簡単ではありませんが、リラクゼーションで経絡指圧を取り入れることは決して難しいものではありません。(探求すれば終わりはないのですが・・・)

リラクゼーションに経絡指圧を取り入れたうえで、少しずつ工夫を加え、探求していけばきっと「凄腕のセラピスト」になれるはずです。

経絡指圧は「治療のみに用いられるもの」と考える方もいるかもしれません。

実際、経絡指圧で経絡(スジ)を整えることで、不調を改善することができます。

しかし、治療がメインではなく「気持ち良い」「リラックスする」ことをメインとする経絡指圧の利用法もあります。

 

リラクゼーションでの経絡指圧では、

(1)その場の「気持ちよさ」「爽快感」「リラックス」を重視する方。

(2)一度うつ伏せになったら、体勢を何度も変えたくない方。(寝ていたい方も)

(3)リラックスしたいので、小難しい治療の話など聞きたくない方。

(4)術者との会話を楽しみにしている方。

 

このような方々にも満足していただける施術をする必要があります。

経絡指圧とは、もともと「気持ちの良い」「受け手の負担の少ない」「コリを効率的にとる」施術法ですので、これにさえ注意すればお客さんにも喜んでもらえるはずです。

しかもこの施術法は、難しい理論を学ぶ必要もありません。

証診断した後は、全身に気が広がる「独特な感覚」を頼りに治療していきます。

この「独特な感覚」を頼りにしていきますと、今まで(触覚を頼りに圧す)は素通りしていたポイントが重要に感じたり、その逆のことも多々あります。

 

この「独特な感覚」は人体を海に例えるなら、航海をするうえでの「海図」の役割を果たしてくれます。

正確な「海図」を得ることができれば、目的地(不調の改善)にスムースに向かうことができるのです。

 

証診断をマスターすれば、経絡指圧の効果は飛躍的に向上します。

治療をしていて、この「独特な感覚」を感じることができる患者さんが増えている気がします。

しっかりした勉強を行なえば、この技術をマスターできる治療者も増えていくと思います。

このブログを読んで、少しでも経絡指圧に興味を持ってくれる方がいれば幸いです。

 

証診断をするには、お腹にある各経絡の診断点(各経絡ごとのポイント)を圧した際の反応を診ていきます。

圧した際「全身に気が広がる経絡」が、治療すべき(気が不足している)経絡になります。

感覚が鋭い患者さんの言葉を借りれば「癒しが体中に広がってくる」ということになります。

 

 この「独特な感覚」を感じ取る為には「我を捨てて、原始感覚(第六感)を働かせる」必要があります。

証診断は「瞑想」や「禅」と通ずるものがあるように感じます。

また、スポーツでの「ゾーン」の状態で臨むと、この「独特な感覚」がわかるようになってくると思います。

 

証診断はマスターするのが難しい技術です。

伝えることもとても難しいのですが、タオ療法の遠藤先生が著書のなかで詳しく述べています。

とても素晴らしい内容ですので、興味がある方は是非参考になさって下さい。

東洋医学(経絡指圧)では、治療法を決定することを「証診断」といいます。

すなわち、証診断とは「どの経絡を指圧すれば、受け手の自然治癒力を喚起させることができるのか」を診立てることになります。

 

 証診断で選定される経絡は「最も気が不足している経絡」であり、「最も気を必要としている経絡」になります。

全ての経絡はつながっていますので「最も気が不足している経絡」の気が、指圧によって満たされると、全ての経絡が整います。

結果、自然癒力が喚起され、不調が改善していきます。

 

証診断は、経絡指圧の核となるものであり、その有無が民間療法との違いになります。

頭で理解しようとしているかぎり、マスターするのが非常に困難な技術です。

経絡指圧がその効果の割に広まっていないのは、この証診断の難しさにあると思います。

私も経絡指圧普及会にて教えて頂いたときは、頭で理解しようとしすぎて、コツをつかむのにかなりの時間を費やしました。

次回は、証診断のやり方を書いてみたいと思います。

{胆経}

(働き)

・栄養の配分を司り、消化腺の働きによって、全身エネルギーのバランスの調整を行なっている

(胆経が滞ると)

・決断力がなくなる(胆力がない)    白眼が黄染し、皮膚が黄色っぽくなる

・目ヤニたまり、かすみ、眼圧が高くなる ・手足の関節がこわばり、全身が固い

・脂肪の消化が悪い ・胸やけ、吐き気 ・イライラして熟睡できない

・大便が固い、または下痢 ・胃が重くて肩がはる ・胃酸過多

・たんの絡んだ咳  ・眼精疲労

(なぜ胆経が滞るのか)

・落胆した    ・感情興奮で気をつかい過ぎ

・目の使い過ぎ ・気をもんだり、胆をつぶす

・ゆっくり食事をせず、疲れが偏っている ・睡眠が十分でない

・砂糖、防腐剤、添加物等のとりすぎ

(所属器官){肝経、胆経共通}

・肝臓 ・胆管 ・消化腺(甲状腺、唾液腺、膵腺、胆汁、腸腺)

・目の黒目 ・筋膜 ・関節 ・腱 ・アキレス腱

(参考文献)増永静人 1974「指圧」医道の日本社  1975「スジとツボの健康法」潮文社

遠藤喨及2011「タオ指圧、東洋医学の革命」ヒューマンワールド

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肝経とは


{肝経}

(働き)

・栄養を貯蔵して、活力を養成します

・エネルギーを確保して、全身の精力や活力を維持します

(肝経が滞ると)

・気分が衰えたり、急にやる気を出したりする ・癇癪を起しやすく、雑音が気になる

・感情が高ぶりやすく大声を出したくなる ・目の輝きを失い、黄色く見えたり、立ちくらみがする

・原因不明の発熱 ・動作がぎこちなくなる ・精力減退   ・前立腺、睾丸の障害

・仙骨、尾骨の痛み ・胸脇が苦しい ・食欲不振 ・全身疲労

・右季肋部の圧迫感    ・吐き気、頭痛  ・関節に力がない ・痔痛

(なぜ肝経が滞るのか)

・無理して、疲れがたまっている    ・暴飲暴食

・アルコール、薬、食品添加物などの過剰摂取

(所属器官){肝経、胆経共通}

・肝臓 ・胆管 ・消化腺(甲状腺、唾液腺、膵腺、胆汁、腸腺)

・目の黒目 ・筋膜 ・関節 ・腱 ・アキレス腱

(参考文献)増永静人 1974「指圧」医道の日本社  1975「スジとツボの健康法」潮文社

遠藤喨及 2011「タオ指圧、東洋医学の革命」ヒューマンワールド

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胆経とは

{三焦経}

(働き)

・小腸を補佐して末梢循環(細動静脈、毛細血管)と体液移動を司る

・粘膜、漿膜、リンパの働きにより身体を保護する

 

(三焦経が滞ると)

・周囲に対する気遣いが下手 ・全身がこわばる ・粘膜、リンパが弱い

・いつも手を握りしめたように前腕が緊張  ・風邪をよくひいて、眼がチカチカする

・頭に何かかぶさったような感じで重苦しい ・胸が締め付けられるのを感じる

・外界の変化に過敏で、寒暑の変化や湿気がこたえる ・アレルギー体質

・腹壁や皮膚が過敏でくすぐったがり、痛みやかゆみを感じやすい

・皮下に水気がたまり、手や後頭部がしびれる ・湿疹、蕁麻疹ができやすい

 

(なぜ三焦経が滞るのか)

・警戒心が強い    ・幼児期に過保護に育てられた

・周囲に気をつかい過ぎる ・環境に適応できない

・寒暖の差など、外界の変化が激しい環境で生活している

 

(所属器官){心包経、三焦経共通}

・中枢循環(心臓、冠状動脈、大動静脈、リンパ管) ・脾臓

・末梢循環(細動静脈、毛細血管) ・皮下締結組織

 

(参考文献)増永静人 1974「指圧」医道の日本社  1975「スジとツボの健康法」潮文社

遠藤喨及 2011「タオ指圧、東洋医学の革命」ヒューマンワールド

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心包経とは

{心包経}

(働き)

・循環と環境適応

・中枢脈管系(心臓、大動静脈、リンパ管)をコントロール

・栄養を配分し、内臓機能を促進、保護する

 

(心包経が滞ると)

・気をつかってガックリとした疲れ   ・頭がボーっとする    ・不眠

・動悸、息切れ ・のぼせ、ほてり    ・血圧異常 ・狭心症

・気が休まらない ・手足の冷え ・胃潰瘍 ・バセドー病

 

(なぜ心包経が滞るのか)

・気の使いすぎ    ・トラウマ、恐怖

・長時間、同じ姿勢を続ける(パソコンなど)

 

(所属器官){心包経、三焦経共通}

・中枢循環(心臓、冠状動脈、大動静脈、リンパ管) ・脾臓

・末梢循環(細動静脈、毛細血管) ・皮下締結組織

 

(参考文献)増永静人 1974「指圧」医道の日本社 1975「スジとツボの健康法」潮文社

遠藤喨及 2011「タオ指圧、東洋医学の革命」ヒューマンワールド

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